実録?最悪のデート 第2話
夕方になり、お腹がすいたから帰ろうって事になって
私達はプールを出ることにしました。
その時には、すっかり昼間の事なんか忘れていました。
2人で手をつないで帰り道を歩いていたその時です!
・・・ドゴッ!!
一瞬にぶい音を立て、次の瞬間に彼は頭を抱えうずくまっていました。
突然の出来事に私はわけがわからず後ろを振り返ると
・・・!!
『えっ!なんで!』
一瞬、体が凍りつくのがわかりました。
そう・・・昼間、プールで私を水中にひきずりこんだ2人組だったんです。
1人の男の手には角材のような物が握られていました。
「お〜!偶然だね〜!昼間の可愛い子じゃん!」
「よかったら俺達と一緒に遊ばない?」
2人の男はニヤニヤしながら私に近づくと
私の肩に手を掛けました。
「どうなの彼女?遊びたい?」
「彼氏もこんなんだし、暇でしょ?」
「・・・いや、やめてください」
私は怖くて、それしか言葉にする事ができませんでした。
「おい!やめろ!」
彼も頭をおさえながら2人の男に言いました。
・・・バキッ!
彼がそう言った瞬間、角材を持った男に顔をおもいっきり殴られました。
彼はその勢いで後ろに倒れると、口の中を切ったのか血を流していました。
「お前には聞いてねぇだろ!」
「俺達は彼女に聞いてんの!」
「ねぇ、彼女?」
肩に手を掛けていた男は私を自分の方へグイっと引き寄せると、耳元でささやきました。
「それでどうなの?遊ぶ?」
「彼氏、かわいそうだよね?」
「彼氏の顔、どんどんひどくなっちゃうかもね」
「どうする?」
ドスの聞いたような声でささやかれ、私に選択の余地はありませんでした。
「・・・遊びます」
「そのかわり彼には手を出さないでください!」
そう答えた私に対して、彼達はニヤリと笑いました。
「わかった、わかった」
「お前達次第だけどな!」
「さて、何して遊ぼうか?」
「とりあえずちょっとだけ場所を移動しよっか」
そして1人の男が私の手を引き、もう1人の男が彼を立たせ歩かせました。
「おい彼氏!自分の行動には気をつけろよ!」
「大事な彼女の顔が酷くなっちまうからな!」
「おお!そうだコレ預かってやるよ!」
すると男達は私達2人のかばんを取り上げました。
男達は歩きながらかばんの中をあさると、私達の学生証や財布を見つけました。
「結構、金持ってんじゃん!」
「おい!こいつら17だってよ!」
「ははは!俺らより年上じゃん!」
「おっ!住所も載ってる!」
「これで逃げられねぇな!」
・・・これで逃げられない。
その言葉を聞いた時、私の目から自然と涙がこぼれました。
しかしこの時はこれから始まる出来事まで予測する事は出来ませんでした。
「よし、ここならいいだろ!」
そこは工場と工場の間のまったく人目に付かない場所でした。
「さぁ、どうしよっか?」
「とりあえず彼氏は暴れるといけないから縛っていい?」
そう言うと1人の男が細い柱のようなところに彼を立たせたまま
落ちていた細いロープのような物で手と足を縛りました。
「彼氏はここで見学しててね」
「痛い思いをしたくなかったら大声はだすなよ!」
彼を縛り終えた男がそう言うと、今度は私のほうに来てニヤニヤしながら言いました。
「さっ!次は彼女どうしよっか?」
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