第71話「レベルアップは艦娘葉須香ちゃん」


 今日からパーツの罰のレベルアップが始まる日の早朝。  春から初夏へと移り変わるこの季節、まだ朝の空気は少し湿り気を帯び、 涼やかな香りを運んでくる。薄い霧が地面近くに漂う中、ジャージ姿の4 組の男子たちが集まってきた。 「結局、全員来たのかよ。来たい奴だけでいいって言ったはすだぜ」 「せっかくのレベルアップに太鼓腹のままで挑めねーよ」「そうだな」  誰かが苦笑いを漏らし、全員が自分のお腹に目を落とす。まだ薄暗い朝 の光でも、その膨らんだシルエットははっきりとわかる。  手を当てると柔らかさを感じるそのお腹は、御褒美と引き換えにした勲 章だ。 「でもよ、この時間の空気、なんか気持ちよくね?」 「そうだな…この腹を減らすには丁度いい朝だ」 「この辺りはまだ誰も居ないから、大きな掛け声で走ろうぜ!」 「おおっ!」「いくぞ!」  一斉に走り出す男子たち。朝靄の中、スニーカーがアスファルトを蹴る 音が響く。まだ誰もいない道を駆け抜ける彼らの足元に、霧がふわりと舞 う。 「今日からレベルアップが出るぞ!」 <<今日からレベルアップが出るぞ!>> 「こいつはきっとドエロい罰!」 <<こいつはきっとドエロい罰!>>  最初は軽快に走り出したものの、1キロも進まないうちに、互いに苦し そうな顔を見合わせ始めた。 「は、はぁ…なんだ、このお腹が重すぎる!」 「走るたびに腹が揺れてきつい..」 「うぅ…これじゃ柏餅が腹の中で跳ねてるみたいだ…」  そんな中、男子の1人が何かに気づいて立ち止まった。ぜぇぜぇと息を 切らしながら、膨らんだお腹をポンと叩きながら言葉を出した。 「俺たちって、気づかない内に葉須香ちゃんの家の方へ向かってないか..」 「マジか!こんな早朝から家に近づいたら変な風に思われるぞ!」 「安心しろ!確かに無意識にこのコースを選んだが、通り過ぎれば良し!」 「それに葉須香ちゃんって朝弱いから、まだ寝てると思うぞ」 「そうか!なら、通り過ぎるだけにしよう!それだけでも元気が出るしな」 「うん!賛成だ!じゃあこのまま走ろうぜ!」  男子たちは、そう言いながらも、なぜか少し背筋を伸ばし、走るフォー ムを整え始める。だらしなく揺れていたお腹を意識して引っ込めようとす る者もいれば、走りながら髪を手ぐしで整える者もいた。  そして、葉須香の家が見えてくると、男子たちは自然を装って足を速め る。素通りするつもりで前を向いたまま駆け抜けようとした。  ところが、意外な人物が家の前で掃き掃除をしていた。 「おはよう。みんな、朝から頑張ってるのね〜」  澄んだ声が聞こえ、男子たちは一斉に足を止めた。そこには何と葉須香 ママの姿があった。まだ寝起きなのか、ゆるくまとめた髪にパジャマ姿の 上にプリンの絵柄入りのエプロンを付けて、掃き掃除していたのだ。 「みんな、朝からランニングなんて、すごいね! 頑張って!」  葉須香ママの笑顔はまぶしいほどに輝いており、葉須香より大きいおっ ぱいがプリンエプロンを大きく揺らしていた。  しかも、驚くほど若々しく見える姿は葉須香の母親というよりは、姉の ように見えてしまい、男子たちは思わず目を見張った。 (生で見ると、こんなにすげーのか!俺の母親と比べもんになんねーぞ) (肌は透き通ってるし、髪も艶やかだし、大学生から時間が止まってるん じゃねーか)(葉須香ママって何歳なんだ?どう見ても20代だろ!) (って言うか、この揺れノーブラだぞ!この大きさで弾力が半端ねぇぇ)  男子たちはしばらく言葉を失ったが、顔を赤くしながら挨拶を返した。 「お、おはようございます!柏餅すごく美味しかったです」 「ぼ、僕たち、体力づくりでみんなで走ってるんです。また柏餅作ってく ださい」「俺にも!」「マジで最高でした」 「あらまあ〜。そんなに喜んでもらえたら、おばさんも嬉しくなっちゃう わ〜」  この時、男子たちは思わず「おばさんじゃなく、お姉ちゃんだろ!」と ツッコミたくなったが何とか我慢した。  このあとも、可愛すぎる葉須香ママにぎこちなかい男子たちだったが、 優しく微笑んでくれた。 「また柏餅作ってあげるから、その時は食べにきてね」 「もちろん!」「じゃあ僕たちはここで!」 「みんな、頑張ってね〜」  葉須香ママの応援に、男子たちは全員まるでバネが仕込まれたように背 筋を伸ばし、勢いよく走り出した。 「まだ手を振ってくれてるぜ!葉須香ママ、笑顔が最高すぎる!」 「あのおっぱいが柏餅作りのときに生で浸かっていたのかよ。興奮が止ま んねーよ」「母娘揃って最強ボディじゃねーか!」「いや、姉妹だろ!」 「実際のところ、何歳なんだ?」「確か、大学生の頃に結婚して出産した と聞いたことありましたぞ」「マジか!じゃあ、30代ってことか」 「どちらにしろ、30代であのおっぱいは反則だろ!エプロン爆揺れだぞ」  いつの間にか疲れなど吹き飛び、男子たちの足取りは一気に軽くなった。 朝靄の中、昇る朝日の光を浴びながら、このままどこまでも走り続ける気 持ちになった。 「明日も朝、走るとするか」「ああ、まだ太鼓腹だしな〜」 「何か走り足りない気分だな」「そうだな。俺もそう思う」  走り終えた頃には朝靄はすっかり晴れ、空は清々しい青に染まっていた。 5月の風が吹き抜ける中、男子たちは明日のランニングの計画を立てなが ら、それぞれの家へと帰っていった。  こんなやりとりが葉須香が熟睡の中であって、花粉の飛散量は今日もそ こそこ多かった。  それなのに、葉須香は花粉症対策を怠ってしまい、ティッシュだけ鞄の 中にいっぱい入れて登校してきた。  あれほど忘れ物をしてはいけないと誓っていたのに、登校中に忘れ物が あったことに気づいたらしい。 (今日からレベルアップなのに..また忘れちゃったよぉぉ)  今さら、家に戻るわけにもいかない葉須香は諦めて、そのまま学校へ向 かった。男子たちはもう全員登校しており、廊下の向こうから小さな足音 が響くたびに無意識に顔を上げ、葉須香が教室へ入ってくるのを願ってい た。  ガラリ、と教室の扉が開く。その瞬間、全員の視線がさりげなさを装い ながらも、ちらりとドアの方を見るとそこには待望の葉須香の姿あった。 「おはよう、葉須香ちゃん!」 「おはよう、みんな」  葉須香は小さな微笑みを浮かべながら答えた。その笑顔は忘れ物をした ことに気づいたものなのかが気になる男子たち。  葉須香の唇が柔らかく動き、一言が発せられるたび、男子たちの胸の奥 のドキドキが止まらない。 (おい、まさか忘れ物を回避した笑顔なのか?どっちなんだ) (まだ席に着いてもらわないと分からないな..ぁぁ、この時間が焦れっ たいぜ)(せっかくのレベルアップが無しだなんて勘弁だ)  葉須香が教室の中央を歩くたびに、教室内の空気が少しずつ動く。男子 たちは自分の鼓動が次第に速くなるのを感じながら、視線を泳がせた。 (落ち着け、俺。まさかレベルアップがこんなに待ち遠しいなんて) (今のところ自然な動きだよな?やっぱ、あの宣言がやり過ぎたか...)  葉須香が自分の席に到着し、そっと鞄を机の横に降ろした時、男子たち は一斉に小さな息を飲んだ。その音は決して聞こえるものではないが、彼 らの心臓の音だけはまるで教室全体に響いているように感じられた。  まず、葉須香は上着の前ボタンに手をかけた。  もう、この段階から男子たちの興奮が高まっていく。 (まあ、制服の上着は誰でも脱ぐよな)(ああ、気になって仕方ねぇぇ!)  男子たちはそう思いながらも、視線を逸らすことができない。上着のボ タンをひとつひとつ外していく葉須香の指先は驚くほど丁寧で、その動き が妙にゆっくりと感じられる。実際には何秒もかからないはずなのに、そ の時間が永遠に続くように思えた。  ボタンを外し終えた葉須香は、そっと袖を引き抜く。上着が肩から滑り 落ちるたびに、男子たちの鼓動はさらに速くなる。 ごくりっ!(どっちなんだ?ああ、そのまま席に座らないでくれぇ) (ううっ、この時間がものすごく長く感じる)  脱ぎ終えた上着を、ふわりと椅子の背もたれにかける。  さあ、問題はこの後だ。男子たちが固唾を飲んでその瞬間を見守ってい た。そんな男子たちの視線が一点に集中するので、当の葉須香も気づいて しまった。 (みんなの視線がこっちに集中してる。そ、そうよね..この後の行動で 私が忘れ物をしたかしないかが分かるんだから…)  どちらにしろ、忘れ物をした以上、葉須香はこのまま脱ぐしか選択肢は ない。これは罰だからと自分にそう言い聞かせながらも、手が少し汗ばん でいるのがわかった。  緊張感が教室全体に漂い、誰もが次の展開を待ちわびる中、葉須香は席 に座らず、スカートのホックに手にかけた。  その瞬間、男子たちは全員が心の中で「キターッ!」と叫んでいた。 (ぅぅ、そんなに喜ばないで〜。ちゃんと最後まで脱ぐから!)  葉須香がスカートのファスナーに指をかける。指先が丁寧に動き、ゆっ くりとファスナーを引く音が「シャーッ」と教室に響いた。 (やべー、俺たち全員静かにしてるから、響くぞ!) (うおおおっ!スカートが落ちた!今日もパンティが可愛い!)  男子たちは、ただスカートを脱いだだけの行為に、なぜか息を飲んでし まう。  そして次に、葉須香はブラウスのボタンを外していく。ブラウスの間か らブラが見えると、男子たちの間で色んな反応が巻き起こる。 (やっぱ、あのサイズがいいよな。葉須香ママの爆乳より、これだよな) (ちきしょぉぉ〜、ブラも可愛すぎるぜ)  机の上に脱いだブラウスとスカートを畳んで乗せ、下着姿となった葉須 香がそのままブラを外す。  ブラを外した時に、ぶるんっとおっぱいが解放される小さな音も教室の 静けさの中で妙に響いた。 (何度見ても全く飽きねーよ!毎回、あのおっぱいに感動する!) (この後はショーツを下ろすのか!朝から刺激が強すぎるぜ)  続いて、葉須香はショーツを下ろす。すっかり、いつもの閉じた割れ目 に戻った恥丘を見せただけでも、男子たちは初めて見たかの様な興奮を覚 える。  ここで葉須香が恥丘を前にくいっと軽く突き出して、あそこが開かない ことを確かめた。その仕草に男子たちは過剰に反応した。 (うおおおっ!それは反則すぎるっ!興奮が止まらねえええ〜) (普段の葉須香ちゃんは、それぐらいじゃ開かないからっ!) (落ち着け、冷静になれ。割れ目なんていつも見てるだろ、俺)  ここで嬉しいのは、葉須香が見られてるのに気づいて股間を急いで手で 隠してきた。 「んも〜、見ないで..」  羞恥心だけは忘れない葉須香に男子たちはより興奮し、その後の言葉で もっとドキドキさせてきた。 「あっ!これも..罰よね..隠したらダメよね..」  そう言って、素直に手を離して股間をちゃんと見せてくるのが葉須香ら しい。 (やばい、なんか勃起が止まらない……!) (授業始まる前に、これだとレベルアップはどうなるんだ!)  一方の葉須香は、男子たちの態度に少し戸惑いながら、ただ黙々と全裸 起立を続けるしかなかった。  ようやく「ガラリ」という扉の音と共に許奇が教室に入ってきた。 「みんな、おはよう!男子はみんな目がバキバキだね。そんなにレベルア ップを楽しみにしてたのか?」 「先生、おはようございます」 「おはよう、葉須香。全裸ということはやっぱり忘れてしまったようだね」 「は、はい。忘れ物をしました」 (ふぅ、許奇が来て、助かったぜ) (こんなに俺たち、レベルアップ待ち遠しかったんだな……)  教室中の男子たちが密かに胸を押さえながら深呼吸をしたのは、ちょう ど授業開始のベルが鳴る直前だった。 「えーと..早速だけどレベルアップしたパーツの罰をしよう」 「お、お願いします」  葉須香が許奇のところまで行くと目にも留まらぬ速さで細かいパーツを、 樹脂のカケラを葉須香の身体に張っていく。  男子たちも思わず、葉須香の恥部を見るのを忘れてしまうほどの速さで あり、今回のレベルアップは樹脂のパーツでしか出来ない服を作り上げて いく罰のようだ。 「えーと..一時期流行った何とかコレクションが今回の罰だ。こんなの はどうかね..葉須香くん、このカンペ読んでくれないか」 「は..はいっ。富士型戦艦の1番艦の富士です。近代的戦艦としては第1 号で最高厚の恥丘..いや装甲が自慢です!・・・・・・って!何を言わせるん すかっ..ぁぁ、思わず言っちゃった自分が..は、恥ずかしい」 「うおおおっ、許奇の奴、クオリティが半端ねぇぇー。軍オタの俺が納得 してしまう大和型戦艦をも凌ぐコンパウンド・アーマー(複合甲鉄)を恥 丘付近に淫猥に再現してやがる。主砲のアームストロング 30.5cm砲の洋 ナシ形の砲塔形状も見事だぜ」 「よく分からんが、艦娘葉須香ちゃん最高だぜ。っていうか、これが枯れ 葉の罰のように..ごくりん」 「くしゅっくしゅっ!くっしゅんっ!」許奇の予想通り、もう花粉症の薬 を常用していない葉須香がくしゃみを繰り返してきた。  それによりパーツが次々と落ちていき、あっと言う間におっぱいが丸出 しとなった。 「くしゅっくしゅっ!」ぶるんっぶるんん〜! 「すげぇぇ〜!おっぱいの揺れがすごくてパーツがどんどん剥がれてるぞ」 「おいおい、これは剥がれるんじゃなくて中破っていえよ!」 「って大破寸前じゃねーか?自慢の最高厚装甲が丸出しだぜ」 「パーツの罰、最高だああ〜。花粉症万歳だああああ〜」 「でも、これって枯れ葉がパーツになっただけだよな」 「いや、股間のパーツを見ろよ!何かくしゃみするたびに反応してねーか」 「何だって!!」  そう、股間のパーツだけ、くしゃみをする度に少し特殊な現象を引き起 こしていた。 「くしゅっくしゅっ!」葉須香がくしゃみをすると、股間に軽い刺激が走 るような感覚が襲ってくる。  その感覚は何か引っ張ったもので、まるで、大陰唇をくぱあされてるか のようだった。そして、くしゃみを繰り返すたびに、その感覚は増してい く。特に、連続してくしゃみをすると、葉須香の股間のパーツが何回も反 応してしまうのだ。 (やっぱり、股間のパーツだけ、くしゃみをするたびに動いてる?) 「いや、よく見てみろよ!あの股間のパーツが開閉してないか!」 「何だって!」「マジか!」 「って許奇のやつ、ピンクのライトを点灯させて見えないようにしてやが る!」「でも、その奥は開いてるんだろ!」「ちくしょぉぉ」  男子たちが言う通り、股間のギミックは葉須香のくしゃみで開閉するが、 透明なガラス板とピンクライトの点灯で奥が絶対に見えないようになって いた。  けれど、くしゃみする度にくぱあが発生するのは間違いなく、男子たち はそれだけで興奮しまくっていた。 「くしゅっくしゅっ!」  葉須香のくしゃみと同時に股間のパーツが一瞬にしてパッと開いた。奥 は見えないがピンクのライトが広がり、余計に生々しい。 「うおおお!マジで開いた!」男子たちは興奮して叫び、許奇に拍手を送 った。くしゃみが止まるとパーツは静かに閉じ始めた。 「許奇のやつ、相変わらずやってくれるな!」「ああ」 「くしゅんっ!」  さっきよりもくしゃみが響く。その瞬間、教室の隅に陣取っている男子 たちのグループが反応した。 「おっ!今の見たか。くしゃみが大きいと腰を引っ込めないぞ!」 「ああ、小さいくしゃみだと葉須香ちゃん、腰を引っ込めるからな」 「何かライトの眩しさも減ってないか?」 「じゃあ、大きいサイズのくしゃみなら!」 「こりゃ、楽しみだ!」  次の瞬間、葉須香が両手で鼻と口を押さえ、目をぎゅっとつぶる。その 仕草に男子たちは一瞬で股間に注目した。 「来るぞ、でかいのが!」 「絶対、大サイズだろ!」  そして、次の瞬間―― 「はくしょぉんっ!!」  大きな音が教室に響き渡る。くしゃみの勢いで少し前のめりになる葉須 香。股間のパーツが開き、ライトの色に男子たちが驚いた。 「うおおおっ!今のライト、ただの白色光だぞ!」 「いや、ピンクだろ?」「ああ、ピンクだったぞ」 「ばかっ!それは葉須香ちゃんのくぱあだよ!」  そう、くしゃみが大きいと白色光になったことで、男子たちが大興奮す る。もちろん、それは広がったピンクが見えただけで、実際は白色光の眩 しさで中の色が分かる程度のものだった。 「目がすげーチカチカするけど、俺たち、生くぱあを見れたってことだよ な?」 「もちろん!中は全然分からんが、綺麗なピンクであることには間違いな いぞ!」  男子たちが一斉に同意するように頷く。 「あれだよな、ただのピンクだけど、くぱあだったんだよな?」 「お、おそらく..いや、あれはくぱあだ!」 「だが、大きいくしゃみは分かりやすい! 「そうだな、くしゃみ直前のくるくるって顔がポイントだな」 「あと抑えようとしても毎回間に合わないのがたまらんな」  葉須香はくしゃみのあとの余韻で鼻をすすりつつ、目を潤ませている。  その姿にも男子たちは敏感に反応し、期待を膨らませる。 「またきそうだな。花粉症の俺の鼻がムズムズしてるぜ」 「こりゃくるぞ!」「ああでかいのが」  男子たちが窓の外を見ながらニヤリと笑うと、その予言どおり、くしゃ みの兆候が訪れた。葉須香が少し身を固め、くしゃみを抑えようとした。 「あ、止めなくちゃ..あ、あ..」 「来た来た!」 「さあ、今回はどのくらいのレベルだ?」 「ハァ…ハァ…はくしょぉんっ!!!」  またもや大きなくしゃみが教室に響き渡る。その音と同時に股間のパー ツが開き、さっきよりも眩しい白色光のライトが光った。 「うおっ!さっきより眩しくなってるじゃないかっ!」 「何でだよ!」「全然、見えねええ〜!目も何かやべぇぇ!」 「いや!こ、このライト、何回か消灯してないか!」 「何だって!!!」  そう、本当にライトが消えてる瞬間はあるようで、その間の葉須香のく ぱあは完全に丸見えだった。  ただ、悲しいことにずっと見続けていたので、肝心な時に目がチカチカ して見えないという結果で放課後を迎えた。 「俺たち誰も見えなかったということか…」  悔しがる男子に、別の男子が元気な声で応えた。 「でも、いつもこうやって見えていくんだろ!まずは第一歩前進だ」 「そうだな!明日頑張ればいいか!」「ああ頑張ろう」  その言葉に、皆が元気にうなずいた。そしてまた明日も男子たちの挑戦 が始まるのであった。


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