第9話 少女勇者 アヤ 河村 綾


「みなさん、よくここまで生き残ってきました。」 城内アナウンスが流れる。ようやく城内2階へと進むことができた。 周りを見ると、かなり疲れた表情で、40人近くの女の子が残っている。 200人いた女の子も、徐々に倒れ、ついに4分の1を切ってしまった。5階まであるというこの城で、 いったい何人の子がたどり着くことができるのだろう。 私の名前はアヤ。青いビキニに赤いマントをまとい、白のオーバーニーで戦いに参加していた。 「ここは城内2階のコースです。この階には3つのコースに分かれています。上をご覧ください。」 上を見ると、らせん状のうんてい、一本のロープ、そしていすのついたゴンドラのようなものが 垂れ下がっていた。その先には、微かだが3階の光が見えた。 「この3つのコースを選び、上にある3階をめざして上っていただきます。」 体力に自信があれば、ロープかうんていをのぼり、自信がなければゴンドラということになるらしい。 しかし、ゴンドラには何の仕掛けがあるかわからない。 「それでは、一名ずつ上っていただきます。」 まず最初のチャレンジャーは、魔法使いの格好をした、水野さやかちゃんです。意気込みは? 「えっと、ここまで来たからには、絶対最後までがんばります・・・」 それでは、どのコースを選びますか? 「ゴンドラでお願いします。」 黒いビキニに、黒いハイソックスをまとったさやかさんは、どうやらゴンドラで上る方法を取ったらしい。 ゴンドラの下へと歩いていく。 円形の2階は、周りに足場があり、そこをつたってそれぞれのコースへと向かっていくようになっている。 中央は下まで開いており、下には怪しい煙を出しながらボコボコと不気味な泡を立てたマグマプールが広がって いた。 さやかちゃん、用意はいいですか? 「はい、いきます!」 ゴンドラに座り、上につるされた鎖が、徐々に上へと彼女を連れて行く。 それでは、スタートです!ゆっくりとゴンドラが上っていきます。 彼女は、不安な表情を浮かべながら、ゴンドラの上で登っていくのを感じ取っていた。 しかし、このまま簡単に登れるはずがなかった。 急に、3階を目前にしてゴンドラが止まった。 「さあ、ここでさやかちゃんには、1/3の賭けをしていただきます」 ゴンドラの目の前に、3本のレバーが下りてきた。 「このレバーのうち、どれか一本だけが正解です。ここは運だけの勝負です。」 そう、力を使わなくてもよい代わりに、ここは運だけがすべてを分けるエリアだったのだ。 「もちろん、失敗すればここでGAMEOVERです。」 さやかさんは、思い切って真ん中のレバーを引いた。 その瞬間!! バーーン!!大きな音とともに、さやかさんは私たちのいる場所よりも5mほどの高さから、まっさかさまに 転落してきた!! イヤアアアアアアァァァァ!!! そして、その下のマグマプールへとダイビングしてしまった。 ドボーーーーーーーーーーン!!!ブクブクブク・・・ あーーっと、残念、はずれのレバーを引いてしまいました。はずれを引くと、そのままゴンドラから転落し、 これでチャレンジが終了となり失格です。 さやかさんは?どうしたの? すると、下のマグマプールから鎖によって縛られた、無残にも全裸にされた少女が吊り上げられてきた。 しかも足だけを縛られ、まっさかさまの大股開きの格好でさらされていた。 ぐったりとした体で、ピクリとも動かなかった。 しかし、恥部からはドクドクと愛液が滞りなく流れたれていた。 このマグマには即効性のある媚薬が大量に含まれており、転落した瞬間に気を失い、絶頂を迎えてしまうので ある、いわば、少女戦士たちにとって、即死のエリアだった。 ここまできて運だけで倒れたくない、そう思った少女たちは、ロープのぼり、螺旋うんていに挑んだが、ほと んどの少女たちは途中で力尽き、マグマへと悲鳴とともに落下していった。また一人、犠牲者が増えていく。 私は螺旋うんていのコースを取り、体力をここまで蓄えていた分を使おうとチャレンジした。 うんていは果てしなく上まで伸びており、上に上るほどうんていの棒の間隔が広くなっていった。 あと2mほどのところまで来た。ここまでたどり着いた子は、私が初めてだった。 ここで異変が起こった。 うんていをよく見ると、赤い棒と白い棒が交互に並んでいる。どうやら、この赤い棒に罠が仕掛けられている ようだった。 私は一本飛ばしでうんていを上っていったが、暑さと体力の消耗で、手を滑らせてしまう 「落ちちゃう!」 とっさに手を伸ばした先には、赤い棒が! その棒に触れた瞬間、下からマグマが勢いよく噴出してきた! 私はとっさに足を上げ、直接触れることを防いだ。が、その飛沫が、私のビキニにしみこみ、恥部へと触れて しまった。 「あぁっ・・・」 急に力が抜けていく・・・ さあ、どうした?アヤちゃん、体力が急に減少し始めたぞ!B85 W58 H85という体が、急によがり はじめた! あれ?私、あぁ・・どうしよう・・・ガマンできない・・・ 無意識に足が広がっていこうとする。 必死に前に進もうとするが、体が言うことをきかない。 そして、もう一度赤い棒に触れてしまった。 バシャアッツ! 今度こそ、避けることができず、直接下半身全体にマグマを浴びてしまう。 「も・・・もう・・・ダメ・・・・」 私は、空中でぶらさがったまま、イッてしまった。 そして、もはやぶらさがって耐えることができず、赤いマントをひるがえし、手を離してしまった。 転落していく私。 アアアアアアアアァァァァァッ!!! ドバアアアーーーーーン!!! 残念!ここでアヤちゃん、無念の失格です。 私は、マグマの中で、一瞬にして気を失い、気がつくと足を完全に開かれた状態で吊り上げられていた。 こんなところで・・・やられるなんて・・・・ 少女勇者 河村 アヤ  城内2階 螺旋うんていにて、マグマを浴び、力尽きマグマプールへ転落 GAME OVER


第10話へ